緊急事態宣言発令中の風景写生会。描き方の基本やコツは気にせず楽しもう!
曇天というのは残念だったが、風景写生は最高に気持ちよかった。
気になっていた雨もレッスン終了と同時に降り始めたが、レッスン中に降らなかったのは幸いだ。
スタート時刻を1時間早めておいたことが功を奏した。
美しい新緑も光が当たらないと色は冴えないが、曇天ならではの色を描くのもまた一つの練習になる。
特に今日のような曇った日の風景を描く場合、実景を目の前にしているのに、概念で描いてしまっている方は多い。
要するに、見ていないのだ。
私たちは普段の生活の中で、晴れた日や曇った日、季節や時間帯によって変化している色を目にしているハズだが、強く印象に残っている固有の色は変化していないと勘違いしている。
また、記号的に示された色が、その物の色だと思っている場合も多い。
空や水は〈青〉、木の葉は〈緑〉で幹は茶色...というように。
天候や季節、時間帯を変えて同じ場所を描けば、さまざまな色の違いに簡単に気が付く。
変化や関係に気が付くことが、描写の第一歩となるので、積極的に写生に出かけてほしいと思っている。
しかも、描き続けていれば、自ずと描き方も見えてくるものです。
教室に通っていれば基本やコツを教えてもらえると思っている人は多いが、その姿勢ではなかなか上達しない。
もちろん、教室では基本的なテクニックやコツは話すのだが、基本を理解しコツをつかむには、何度も何度も練習を積み重ねてもらうしかない。
コツとは「骨」と書くが、いわゆる「要領」のことである。
いくら言っても要領の悪い人は、やっぱり要領が悪い。
描くことを楽しんでいる人は描く機会も多くなり、しぜんとコツを身につけている。
描き方は気になるところかもしれないが、とにかく描くことを楽しみましょう。
そうすれば、描く機会も増え、いつの間にか上手くなっているものです。